チューバッカの旅行記

〜ドイツ編〜

ークランプに捧ぐー

「そうだ、ウォンバット城をさがしに行こう！」
と思い立ったぼくは、クランプとヒロキを誘ってドイツに行くことにした。
「３にん」で旅に出るのは初めてだ。

ライン川沿いに「猫城」と「ねずみ城」があるのを知ったぼくは、
猫やねずみのお城があるなら、
「ウォンバット城」もあるはずだと思ったのだ。
ぼくたちはよくねずみと言われるし、ねこと言われることもあるからね。

12年半ドイツで仕事をしていたクランプにとっては1年ぶりの訪問、
ぼくとヒロキは初めてのドイツだ。

もちろんドイツ帰りのクランプがキャプテンだ。
クランプはハノーバーしか知らないから自信がないと言ってたけどね。

こうして、2010年10月、クランプとヒロキとぼくはドイツに向かった。

ルフトハンザ航空でフランクフルトに向けて出発しました。

左から、クランプ、ヒロキ、チューバッカ

クランプは、2009年11月、ドイツのハノーバー動物園から12年半ぶりに多摩動物公園に帰ってきました。
ヒロキは、横浜市の金沢動物園に住んでいます。　暑さに弱く夏バテしましたが、元気になって旅に出ました。
チューバッカは、1986年9月に来日以来ずっと多摩動物公園に住んでいます。

ライン川クルーズ

早朝、フランクフルト中央駅から乗船場があるリューデスハイム駅まで
普通列車で行きました。

フランクフルト中央駅


ヒロキ：これから乗ります。　待ってくれ〜。



チュー＆クランプ：ヒロキがまだ乗っていないね。
チュー：ぼく、ちょっと見てくるよ。
クランプ：ぼくは窓から見ているね。


ヒロキ：クランプ、チューバッカ、どこ？　ぼく、隣の車両に乗っていたんだ。
チュー＆クランプ：ヒロキ、心配したよ。

ライン川クルーズ

この船に乗りました。

クランプ＆ヒロキ：チューバッカ、噛んでいる場合じゃないよ。
早く乗らないと船が出ちゃうよ。
チュー：ぼくなりの出航の合図をしているんだ。　

午前9時15分、出航しました。
チューバッカも間に合いました。

ヒロキ＆チュー：雨が降ってるけど外の方がよく見えるね。
クランプ：ぼく雨が苦手だからちょっと陰に隠れているね。



マウス塔

斜面はブドウ畑です。
　




ラインシュタイン城


ライヒェンシュタイン城


ゾーンエック城


シュタールエック城
1

プファルツ城


シェーンブルグ城

ローレライ

猫城だ！
耳の形や色を見ると、ウォンバット城と言えなくもないよね？

サンクト・ゴアール

出発して約2時間後、たくさんの人が下りたので、ぼくも下りようとしましたが・・・。

クランプ：チューバッカ、まだ下りちゃだめだよ。
チューバッカ：おっと、間違えちゃった。

猫城を過ぎた頃に雨がやみ、甲板に椅子が並べられました。
そこでぼくたちも椅子を確保！

ヒロキ：ここまではウォンバット城はなかったね。
クランプ：そうだね。この船はウォンバット船と言えるかもしれない・・・。
チュー：あ、みんな写真を取っているから、ぼくたちもカメラの方を向こうよ。

ラインフェルス城



マウス城

これはねずみの形に似ているからではなく、
猫城の近くにあるので付けられた名前だそうです。

マルクスブルグ


レンズ
木造の家並

クランプ：もうすぐコブレンツに到着だよ。
ヒロキ：チューバッカは？

チューバッカ：ぼく、船酔いしたみたい。
ヒロキ＆クランプ：チューバッカ、また船酔い？　大丈夫？

コブレンツで船を下りました。

３にん：ウォンバット城はなかったね。　次のところにあるかな？




コブレンツ駅

ここから列車でケルンに移動しました。

ケルン駅

ケルン大聖堂

ケルン駅前にあります。
チュー＆ヒロキ：これはお城ではないよね？
クランプ：これは世界遺産で、世界最大のゴシック様式の建築物なんだって。
3

３にん：大きいね〜。　

２つの塔のうち南側の塔は５０９段の階段で上ることができました。

すみませーん、ぼくたちも見たいんですけど・・・。


もう１つの塔のてっぺんが見えました。

シュツットガルト駅

ケルンからフランクフルトへ戻るはずが、
乗り越してシュツットガルトに来てしまいました。
これからフランクフルトに戻ります。

クランプ：ごめんね、ぼくうっかりしてた。
チュー＆ヒロキ：クランプのせいじゃないよ。　ぼくたちももっと注意していればよかった。
クランプ：今度は行き先をしっかりチェックしようね。

フランクフルト市内

偶然見かけた"Save the pandas"（パンダを救え）のイベント（の準備中）に触発されて、
ぼくたちも参加しました。


“ウォンバットを救え”
なんだか楽しいね。
ぼくたちも注目されているかな？

街の中心、レーマー広場



教会の塔から見たレーマー広場と周辺の景色

美味しそうなアイスクリームを見つけたけど、ぼくたちは食べられないね。
　　

りんご酒電車

フランクフルト市内をめぐります。


りんご酒とりんごジュース
ぼくたちは飲めないけどね。


フランクフルト動物園前で停車中。
ここにぼくたちの仲間はいるかな？時間がなくて入れなかったのが残念だね。


ヒロキ：ほとんどの人が下りちゃったね。
チュー：クランプも下りたのかな？


葉っぱの調査に余念がないクランプでした。

フランクフルトからローテンブルグへ

途中で立ち寄った美しい庭園のあるヴァイカースハイム

犬につながれた犬

おじゃましま〜す。
ぼく、チューバッカ。　君は？
ぼくもつながれてみようか・・・。



ヒロキ＆クランプ：
チューバッカ、早くおいでよ。　先に行っちゃうよ。




クランプ：あ、チューバッカがきたよ。


チューバッカ：お待たせ〜。

クランプの別荘？

バスでローテンブルグに向かう途中で見た風景、
クランプが夢の中で見た「別荘」に似ていると言った。

クランプ：夢の中では、こういうところを好きなだけ掘っていたんだ。
チュー＆ヒロキ：クランプの別荘、素敵だね。ここにはウォンバット城はなかった？
クランプ：うん、お城はなかった。

ローテンブルグ

石畳だったので、歩くのがたいへんだった。

プレーンライン
ラテン語で「小さな場所」

３にん：可愛い町だね。　ぼくたちも可愛いってよく言われるよね。

マルクト広場

たくさんの人が待っていたので、ぼくたちも待ってみました。




仕掛け時計を見るために待ってたんだね。

市庁塔

白い塔の上部が展望台です。


展望台から見た市街

城壁

全長4.2kmのうち、上部の通路がある2.5km歩きました。


チューバッカ：おーい、早く上っておいでよ。


チューバッカ：ふたりとも上った？


クランプ：ちょっと高いね。


ヒロキ：ぼくの庭の壁を思い出すな〜。

ヒロキ：クランプ、チューバッカ、
ぼくの庭にあるアイビーと同じのがあったよ。

シュネーバル
ぼくたちは食べられないけど、ローテンブルグ名物の甘いお菓子です。

ノイシュヴァンシュタイン城

「新白鳥城」だから、明らかにウォンバット城ではないね。


雨の中、お城を背景に記念撮影



お城の中から見た風景

遠くに見えるのはホーエンシュヴァンガウ城



マリエン橋

３にん：さっきこの橋からお城を見たんだよね。
ちょっと怖かったね。



別の方向から見たノイシュヴァンシュタイン城


麓の村から見たノイシュヴァンシュタイン城


麓にあるホーエンシュヴァンガウ城

ヴィース教会
世界遺産に登録されている教会です。

クランプ：外観は簡素で中は華やかなんだって。中を見に行こうよ。
チュー＆ヒロキ：ちょっと待って。　どっちがより薄くなれるか競争しているんだ。

ニュルンベルグ

新幹線でミュンヘンからニュルンベルグに向かいました。

ミュンヘン中央駅構内

３にん：スコットランドの衣装を着た人たちがぼくたちのお面をつけてるよ！


クランプ：チューバッカ、ヒロキがもう乗ってるよ。



ニュルンベルグ駅



街を散策

後ろ姿でだれだかわかるかな？　みんな内股です。


紅葉になりはじめた木がきれいだね。







名物の焼きソーセージ屋さん

ぼくたちも参加！ヒロキは何やら調査中。

チュー：クランプ、ソーセージは食べられないけど、パンもあるよ。
クランプ：チューバッカ、いつの間に中に入ったの？



マルクト広場

クリスマス市が開かれる場所ですが、この時期は野菜や果物などの市場でした。
後方の教会は一部修復中。



チュー：野菜がたくさんあってわくわくするね。
クランプ：この葉っぱ、いただきまーす。
ふたり：ヒロキ、どこ？


ここだよ。今、そっちに行くよ。


キャベツいろいろ


カボチャいろいろ


黄金の塔

カイザーブルグ

神聖ローマ皇帝の居城


カイザーブルグに向かっています。





ヒロキ：ここの壁、背中をかくのにちょうどいいよ。
チュー＆クランプ：壁はヒロキの友達だね。




チュー：広いね〜。
ヒロキ：ぼくの庭でいつもやっている技を見て見て！この壁、なかなかいいよ。
クランプ：ちょっと奥の方を探検してきたよ。


リスさんもいました。
３にん：ぼくたち、ウォンバットです。


３にん：ここの坂はちょっときつかったね。


少し高いところから見た中世の街並み

ミュンヘン市内

マリエン広場

３にん：新市長舎は立派だね。


クランプ：真ん中の部分はドイツ最大の仕掛け時計なんだって。



ヒロキ＆チュー：本当に大きいね。
この中にハノーバーでクランプに会ったことがある人がいるんじゃないかな？
クランプ：どうかな？




ニンフェンブルグ城

ミュンヘン中央駅からトラムで15分くらいのとろにある白亜のお城です。



ヒロキ＆チュー：広いね〜。これがウォンバット城だといいんだけどね。
クランプ：「妖精の城」　という意味のお城なんだって。


クランプ：ここの土は掘るにはちょっと重たいよ。


チュー：水を見ると丸太乗りをしたくなるぼくです。


ヒロキ：ぼくの庭にはない花が咲いてるんだよ。


チュー：クランプ、ここに葉っぱがたくさんあるよ。


クランプ：もぐらさんのお家におじゃましました。


ヒロキ：たくさん散歩したので疲れてあくびが出ちゃった。


このトラムに乗って市内に戻ります。

レジデンツ

入り口を間違えたみたい・・・。


３にん：ここに入りたかったんだよね。華やかだね。
ヒロキ：クランプ、チューバッカがロープを噛んでるよ。
クランプ：チューバッカはひも状のものを見るとすぐに噛んでみたいらしいよ。

カール門

３にん：ドイツのみなさんにぼくたちの毛づくろいを見せてあげようか？
みんな、ぼくたちがウォンバットだって知っているかな？



フラウエン教会（聖母教会）

クランプ：たまねぎ型のドームのひとつが包帯してるようだね。
ヒロキ：怪我したのかな？
チュー：ぼく、ああいう形の帽子をかぶってみたいな。

散策中



チュー：クランプ、ヒロキは？
クランプ：お店の中にはいなかったよ。

栗売りのスタンド

チュー：いらっしゃい！11個で３ユーロ、美味しいよ。
ヒロキ＆クランプ：チューバッカ、勝手に中に入ったらだめだよ。
チュー：大丈夫。　店番をやらせてもらってるんだ。

空港へ

Ｓバーンに乗ってミュンヘン空港に向かいました。

ヒロキ：ドアが開かないよ。
クランプ：鼻でボタンを押してみて。
チュー：疲れたね。　あくびが出ちゃった。


ミュンヘン国際空港


ウォンバット城は見つかりませんでしたが、
ぼくたちおじいさんウォンバット３にんはドイツで楽しい時を過ごしました。
ぼくの旅行記を読んでくれたみなさん、ありがとう。

〜チューバッカ〜

「ウォンバット３にんの旅」は10月の時点で企画していましたが、製作途中の
2010年12月、クランプは遠くに旅立ってしまいました。
完成が遅れましたが、この旅行記をクランプに捧げたいと思います。

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