チューバッカの旅行記

〜イタリア編〜

2007年9月、ぼくはヒロキを誘ってイタリアを旅した。
ヒロキは横浜に住んでいて、旅に出るのは初めてだった。
ヒロキとは日本では会ったことはなかったけれど、イタリアでは
おじいさんウォンバット同士で楽しい時を過ごした。

今回は「気になる木」を見つけた旅でもあった。

(ローマ市内の「気になる木」の並木)

最初にその木に気づいたのは、ローマ-フィレンツェ間のバスの中だった。
遠くの丘に見えた1本のその木は、誇らしげに、「見てください」と言っているようだった。

「この木何の木、気になる気になる・・・」のCMに出てくる木(モンキーポッド)のように
すぐにぼくの心を捉えたのだった。
後でわかってみると「松」の種類だったんだけどね。

ちょっと長い旅行記になったけど、楽しんでもらえたら嬉しいな。

〜チューバッカ〜




ヴァチカン市国

チューバッカ:最初にヴァチカンに行こうか?
ローマ市内にあるけれど、世界最小の独立国なんだって。
サン・ピエトロ広場とサン・ピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館にだけは入れるんだ。

ヒロキ:チューバッカにまかせるよ。でも、ウォンバットも入れるの?
チューバッカ:多分ね。とりあえず行ってみようよ。




サン・ピエトロ広場に行く前に
ここで身だしなみを整えてから行こうね。

サン・ピエトロ広場


チューバッカ:サン・ピエトロ広場に到着!
ヒロキ:ぼくたち以外にウォンバットはいないみたいだね
チューバッカ:そうだね。あのオベリスクはエジプトから持って来たんだって。
ヒロキ:ぼくたちをオーストラリアから日本に運ぶのより大変だったかな?



サン・ピエトロ大聖堂

ヒロキ:これがサン・ピエトロ大聖堂なの?
チューバッカ:そうだよ。ぼくたちペテロとパウロみたいだね。
ヒロキ:それどういう意味?







チューバッカ:中に入ってみようか?
ヒロキ:本当にウォンバットが入ってもいいの?
チューバッカ:大丈夫だと思うよ。ダメだと言われたら出ればいいよ。
 

 

聖ペテロに敬意を表しているつもり。
  
 

ヴァチカンの衛兵(スイス衛兵)

ヒロキ:衛兵さんのお手伝いしたいね。
チューバッカ:ぼく交渉してくるよ。


ぼくたち、ちょっとだけ衛兵の仕事をさせてもらいました。
この制服はミケランジェロがデザインしたとも言われている。


ヴァチカン博物館

おーい、ヒロキ、ウォンバットも並ばなければだめだって。



約1時間後

チューバッカ:もうひと息だね。
ヒロキ:朝早くからたくさん来てるんだね。





ようやく入れたヴァチカン博物館

サン・ピエトロ大聖堂を背景に記念写真。
 


松ぼっくりの庭

ヒロキ、上手に撮ってね。

松ぼっくりのそばで物思いにふけるぼく。


チューバッカ、この辺でいいかな?

建物全体が入るところでもう1枚。


彫刻の間
ぼくたち、彫像に見えるかな?


地図の間
ぼくたちの故郷も載っているかな?



これは何かな?


この床のタイルもカラカラ浴場から持ってきたのかな?


ヴァチカン博物館の出口へ

チューバッカ:あれ、ヒロキはどこ?
ヒロキ:チューバッカは先に行ってしまったのかな?




ローマ市内

トレヴィの泉

ぼくたちネプチューンのお手伝い?!




スペイン広場


ヒロキ:たくさん人がいるね。

チューバッカ:そこへウォンバットが現る!

ヒロキ:みんなびっくりしているかな?
おーい、ヒロキ、みんなぼくの毛づくろいを見ているよ!
違うと思うけど・・・。
上の方は混雑していないから、早く上がっておいでよ。




地下鉄

ぼくたちこれから地下鉄に乗ります。
ぼくたちの後方が入り口だよ。


暗くて洞穴の中にいるみたいで楽しいね。

チューバッカ:ヒロキ早く早く!発車しちゃうよ。
ヒロキ:チューバッカ、扉を開けたままにして待ってて!


街角のお店屋さん

チューバッカ
:あの〜、サツマイモはありませんか? 
ニンジンでも良いんですけど・・・。
ヒロキ:だめだよ、チューバッカ。ぼくニンジンは好きじゃないんだ。
笹が一番好きなんだけど、売っていないよね?




街路の時計

街の至るところに時計があることに気がついた。
算用数字とローマ数字の2種類があった。
でも算用数字の時計の写真は1枚もないのが残念だ。
 

 



ポポロ広場

テヴェレ川

チューバッカ:
ヒロキも丸太に乗ろうよ。
ヒロキ:
ぼく、遠慮します。

サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会



コロッセオ

古代ローマ人の衣装を着けた人たちに触発されて、
ぼくたちは海賊の衣装を身につけた。
なんだかとても楽しくなった。



チューバッカ:ヒロキは貫禄があるから親分の衣装だよ。 
ぼくは先頭に立つ役目をするね。
ヒロキ:親分は帽子なの? チューバッカが持っているのは何?
チューバッカ:海賊の七つ道具の一つだよ。
ヒロキ:本当かな? ぼく初めて見るけど・・・。





ぼくたち注目されているかな?
 
 


チューバッカ:コロッセオの中に入ろうか?
ヒロキ:大きいね。
チューバッカ:5万人も収容した大闘技場だったんだって。
ヒロキ:この衣装つけたままで入る?
チューバッカ:もちろんだよ。 
  



いざコロッセオの中へ


チューバッカ:わくわくするね。
ヒロキ:ぼくたちを本物の海賊と間違えてみんな恐れるかもね。
チューバッカ:ウォンバットがいるだけでも十分衝撃的だよね。

 

 

チューバッカ:この舞台で何かやりたくなるね。
ヒロキ:そうだね。ぼくたちの独壇場だよ。


ヒロキ:得意の毛づくろいの競演!
チューバッカ:衣装は取った方がやりやすいね。
 

チューバッカ:じゃんけんもしようか?
ヒロキ:ぼく、じゃんけんなんてしたことないよ。
チューバッカ:ぼくのを見て!これはグーだよ。
ヒロキ:じゃんけんをする時は眠ってするの?



中を探検してみようか?
 





チューバッカ:楽しかったね。
ヒロキ:あんな高いところまで行ったんだね。


高い所からこの建物も見えたね。


ヒロキ:緑と土のあるところでくつろごうか。
チューバッカ:ここは掘ったらだめだよね?


衣装を脱いだついでに交換してみました。


チューバッカ:どっちが似合うかな?
ヒロキ:悩むところだけど、元の衣装の方が馴染むね。



パラティーノの丘

ヒロキ:チューバッカ、待って!
チューバッカ:待ってるよー。


ヒロキ:ここにもたくさん「気になる木」があるね。
チューバッカ:ローマの木なのかな?気になるな〜。
 


チューバッカ:何か見える?
ヒロキ:なーんにも。





パラティーノの丘から見えた景色



ぼくたちが行ったコロッセオも見えるね。


フォロ・ロマーノも見えるよ。


  



競技場

チューバッカ:何か競技をしなければ!

ヒロキ:じゃあ、又毛づくろいしようか?
チューバッカ:どっちが速いか競争しよう。

ヒロキ:ウォンバットは短距離は速く走れること皆知っているかな?

チューバッカ:僕たちが見せてやろうよ。

ヒロキ:でも、誰も見ていないみたい・・・。
ヒロキ:次は土堀り競争をしようか?

チューバッカ:右、右、右、左、左、左・・・・・
チューバッカ:ぼくちょっと休憩。

ヒロキ:もうやめるの?



フォロ・ロマーノ

チューバッカ:
古代ローマ人になったつもりで歩いてみようね。
ヒロキ:海賊の衣装は着けないの?


 



 



カラカラ浴場


ヒロキ:カラカラって書いてあるからここだね。
チューバッカ:カラカラ帝の治世に造られたからカラカラ浴場という名前らしいよ。


ヒロキ、早く入っておいでよ。






またまた毛づくろいの競演!

ヒロキ:ここでも誰も見ていないね。
チューバッカ:さびしい・・・。
 


どっちがヒロキでどっちがチューバッカ?
(答えは最後に)

ヒロキ:向こうでビデオを撮影している人、ぼくたちに気づいてくれるかな?
チューバッカ:多分気づかないだろうなー。ぼくたちを撮るといいのにね。



気になる木といっしょに

気になる木はここにたくさんあったんだね。
 


ヒロキ:カラカラ浴場って大きかったんだね。
チューバッカ:お風呂だけでなく、ジムのようなものや
図書館などもあった総合娯楽施設だったんだって。


 

こんな看板がありました。


ここはお風呂だったのかな?


プールかもしれない。ヒロキも入っておいでよ。



水が入っていたら、泳いでみたいね。



 
ヒロキ:きれいな柄の床だね。 
チューバッカ:はがれている部分はヴァチカン博物館に持っていかれたのかな?
ヒロキ:どういうこと?勝手に持って行ったってこと?
チューバッカ:そうらしいよ。入り口の説明に書いてあったんだ。



ここは背中をかくのにちょうどいいよ。
ぼくの家の壁みたいなんだ。





カラカラ浴場からの帰り道


 
 ヒロキ:チューバッカのお気に入りの気になる木の並木だね。
チューバッカ:ぼく感動しちゃうな。噛んでみたいな〜。
ヒロキ:だめだよ。がまん、がまん。



サン・タンジェロ城

ヒロキ:天使のお城だね。
チューバッカ:昔はサン・ピエトロ大聖堂と地下でつながっていたんだって。
ヒロキ:本当?ウォンバットが掘る洞穴より長かったのかな?
チューバッカ:ぼくたち掘るのを手伝ってあげたかったね。


お城の中を探検中
 

このお城からも気になる木がたくさん見えるね。
 

テヴェレ川とサン・タンジェロ橋も見えました。


サン・タンジェロ城を背景に




フィレンツェ


チューバッカ:ここがルネサンスの発祥の地!
ヒロキ:ぼくたちも新しいウォンバットになろうか?


ドゥオモ
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

チューバッカ:素晴らしいね〜。
ヒロキ:大きくて美しくて圧倒されるね。


洗礼堂

ジョットの鐘楼


ドゥオモ
 

ぼくたち不法侵入
よそのお家に勝手におじゃましてごめんなさい。
 


市長舎

チューバッカ
これを見ていたらぼくもライオンさんの役をしてみたくなった。
  
このダビデ像はレプリカ。本物はアカデミア美術館にあります。




1頭のライオンさんとちょっと交代してもらった。
みんな見てる?ぴったりでしょう?
ヒロキも向かい側に来ない?





チューバッカ、ふざけていないで下りておいでよ。



彫像の広場

チューバッカ:ぼくたちウォンバットの彫像も出現?!
ヒロキ:さっきチューバッカがライオンになりたかった気持ちがわかったよ。





サンタ・クローチェ教会





ローマ-フィレンツェ間のバスの中から見えた景色

チューバッカ:ぼくたち、この景色にぴったり合うね。
ヒロキ:まるでここに住んでいるみたいね。 土は掘り放題だよ。




レオナルド・ダ・ヴィンチ(フィウミチーノ)空港に向かう途中、
大雨が降っていたけれど途中で雨が上がり、虹が出た。
バスの乗客たちが「虹が出ている!」と言って喜んでいたのを聞いて
ぼくたちも窓の外を見た。



「虹を見るとぼくの心は躍る。
幼いときそうであった。
大人である今もそうである。
年老いたときもそうであろう・・・・・

〜ウィリアム・ワーズワース〜


ヒロキ:ぼくたち、年をとってもそうだね。
チューバッカ:だからぼくたちも詩人かな?
ヒロキ:そんな単純ではないと思うけど・・・。
2ウォン:とにかく虹を見ると嬉しくなる気持ちはわかるよね。
本当は虹より青草やサツマイモの方がいいけどね。


My heart leaps up when I behold
A rainbow in the sky:
So was it when my life began,
So is it now I am a man,
So be it when I shall grow old
Or let me die!

-William Wordsworth-
(1770-1850)





こうしてぼくたちの楽しいイタリアの旅は終わったのでした。
ぼくの旅行記を見てくれたみなさん、ありがとうございました。



2008.8.1
チューバッカ


★(「どっちがどっち?」の答え:向かって左がヒロキ、右がチューバッカ)


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